【防災ダボス会議】マルチセクターの協働を促進するMIRAIコンセプト発表!

11月27日、World Bosai Forum(世界防災フォーラム/防災ダボス会議)が仙台国際会議場で開催され、防災・減災日本CSOネットワーク(JCC-DRR)は、「MIRAI(Multi-sectoral Initiative for Research, Action, and Impact)」と題したセッションを行いました。本セッションの背景にあるのは、昨今は気候変動の影響などから災害リスクが増え続けており、またそこから連鎖する社会的・環境的・政治的リスクを鑑みると、世界の現状は待ったなしの状態である、ということです。

2016年に開催された世界人道サミットでも、現在の世界は「戦後最悪の人道危機」と形容されていました。その理由は、災害に起因する食糧不足が多分に影響しており、戦後最大の人口移動が起きており、世界のメカニズムは明らかに変わってきています。

そのような環境下において、効果的な災害リスク削減方法とは何か、をJCC-DRRは継続的に模索しています。それは、事災害象への対応だけでなく、根本原因を根治する、今まで解決できなかった問題を解決する、ということに尽きると考えます。

それをどう実行するか、が一番の問題ですが、我々の社会を見てみると、現場にNGOもいるし、トップレベルの科学者もいるし、イノベーションで社会を牽引してきた企業もいます。しかし、それらの異なる強みがシナジーを起こすために「横ぐし」を刺す仕組みは存在しておらず、そうしたシナジーをプロデュースする力が一番今求められているのだと痛感します。その、多岐に渡るステークホルダーが意図的に(Intentional)協働できる場が必要で、それに「MIRAI」という名前を付け、これから「MIRAIイニシアチブ」を展開していきたいと考えています。

防災ダボス会議のセッションでは、慶応大学SFC、水水害・リスクマネジメント国際センター(ICHARM)、京都大学防災研究所、Yahoo! Japan、ADRRN東京イノベーションハブ、及びJCC-DRRが登壇し、その様なマルチセクターで取り組む問題解決を後押しする仕組みの必要性を訴えました。今後、第1回MIRAIフォーラムの開催を含め、アクションを起こしていきたいと考えています。

今回のセッションについては、NGO・外務省定期協議会2017年度「第2回連携推進委員会」にて報告しました。

資料:セッション概要

JCC-DRR事務局