政策提言
仙台防災枠組に関する市民グループとしての存在を確立しており、
仙台防災枠組の実施において市民側のモニタリングを担い、
日本政府との建設的な議論をしていく母体となっていること。
新たな国際枠組みが国内法にどのように反映されるべきか。実際に防災計画を策定する各自治体や国内NPOとの協働をどう図るか。分野は多岐にわたるので、障がい、ジェンダー、環境、外国人やその他マイノリティ支援などで活動するNGOも主体的に関わり、モニタリングと政策提言を繋げる必要がある。日本政府(内閣府・外務省)との定期協議を継続し、仙台防災枠組実施に寄与しながら、国内において中央防災会議などのスキームにもJCCDRRが参加し、市民の目線から貢献していくことも重要。
防災の主流化の推進
本ネットワーク参加団体を中心に、
様々なセクターにおける防災の主流化が形となって実施され、
今後の日本における防災施策が量・質とともに向上されること。
上記のように、多様なセクター・分野で活動するNGOが防災分野で繋がることにより、各セクターにおける「防災の主流化」を考え、実践することが出来る。多様な人達が集うネットワークの強みを活かし、「災害に強い社会作り」をテーマとして有機的な活動を継続する。その際、被災地域の人々とのつながりや、フィールドワーク、生態系を生かした防災・減災、特に国際分野での協力も重要要素として入れ込む。また、仙台市が企画している仙台防災復興フォーラムなどへ積極的に参加し、防災の主流化、市民の防災を更に広めることに寄与する。
日本の教訓を引き続き世界に伝える
WCDRR以後、災害や防災に関する国際的な主要会合において、
東日本大震災からの(特に福島の原発事故からの)教訓を
日本を代表する防災ネットワークとして積極的に発信し続けていること。
また、原発災害を含む人為的災害に対しての取組みに関して国際世論を喚起し、
明確な防災施策が行われること。
福島の教訓はまだまだ伝えきれていない。多重的なイシューが発生しており、福島の人々を中心にしたより良い発信の仕方を考え、世界の原発災害への備えを強化すべき。同時に、仙台防災枠組の中で原発災害が適正に取り扱われているかモニタリングをし、アドボカシーを行うべき。また、仙台防災枠組の実施において、持続可能な開発目標(SDGs)や開発資金会合などの一連の国際会議の流れとどう連携するのか、また、枠組をどう紐解いて地域の課題と関連付けていくのかが重要である。国連機関や海外ネットワークとの関係性を継続・強化し、日本を代表する防災ネットワークとして、国際舞台での存在感を示しながら、明確な目標の基に建設的なアドボカシーを行う必要がある。